椿と一口に言っても多くの種類がありますが心惹かれるのは藪椿。
伊豆大島は島全体に椿が自生しています。
観光椿園があり島の至るところで群生しており、車道に椿のトンネルが続いたりと椿の花の名所になっています。
山歩きをしていてふと見つけた椿の花にも心が躍ります。時には落花の赤い絨毯に出合うことも。
我が家に祖父の代からの椿大樹があり、私は百年椿と呼んでいました。
幼い頃には妹と落花の赤い花びらを拾い、糸を通してレイを作ったり、ままごとに使ったりして遊んだものでした。
高さ15M位に成長した椿は毎年幾百もの赤い花を咲かせ、近隣からも褒められる自慢の一樹でした。
それが事情があり伐らざるを得なくなりました。
最後の花を咲かせて伐りましたが赤い五弁の花が百年椿の慟哭の色に見え心が痛みました。
さようなら横笛吹きし口びるの
くれないに似る椿をひろう
(与謝野晶子)
浜北支店 パートナーM