10月8、9、10日の3日間、愛知県岡崎市にある愛知三河青い鳥医療療育センターで行われた「上田法治療認定講習会(多職種)」にマッサージ師の永田が参加してきました。付き添い(お目付け役?)で山口さん(初日)、鬼塚部長(二日目)、明美さん(三日目)にも同行してもらいました。
上田法とは1988年に整形外科医の上田正先生が発表した治療法で、脳性マヒの患者さんに対し、5つの基本手技と4つの補助手技による施術を行い、痙縮(けいしゅく)、過緊張、病的な筋緊張を減少させることを目的に作られた手技です。今回の講習会では5つの基本手技(①頸部法 ②肩-骨盤法 ③肩甲帯法 ④上肢法 ⑤下肢法)を習得してきました。
当日はA、B、Cの3グループに分かれ、私のグループは看護師さん2名、鍼灸師さん1名と私の4名でした。担当の講師には柴田先生(PT)、深谷先生(PT)がついて下さり、3日を通して柴田先生にはほぼマンツーマンで指導をしていただきました。
初日、二日目の午前中までは一つの手技に対し1時間程度の説明と実技、また解剖学・運動学的な解説を受け、二日目の午後、三日目は実技研修を行いました。
グループごとでの練習では、術者の位置・方向・力の加減・タオルを使用した固定方法・手の当て方・一定のリズムでの動かし方などを学びました。
また、自分が患者役になり、安楽姿勢、安心感および不安感、力の加わり方を体験しました。
ケース実技では、就労支援施設で働く20代の男性で、車イスを使用されている方に対し施術を行いました。術前には肩の傾き、前傾姿勢、左右上肢の動きづらさを訴えておられましたが、肩-骨盤法、上肢法を行った後で車イスに座った姿勢は、肩の傾き、前傾姿勢は明らかに緩和されており、上肢の可動域は拡大し動かしやすいことがはた目にも分かりました。その方のコメントで、「身体が楽に動くようになった」と喜ばれているのが印象的でした。
最後には無事「上田法認定証」をいただき、安堵しました。
らくなーるの利用者さんにもこの施術が役立てばいいなと思い、3日間を締めくくりました。