視覚障害者のコロナ事情

新型コロナウイルスの感染が世界中に広まり、その影響でこれまでと違った日常を過ごさざるを得ず、それは私たち視覚障害者にも及んでいます。

視覚障害者の多くは通院や買い物などの外出時に、ガイドヘルパーを利用し、肩や肘に手を添えて歩きます。
そのため「利用者とガイドの距離が近すぎる。」との理由から、一部の市町村でガイドヘルパーの派遣をしてもらえなくなっているようです。

またガイドヘルパーが派遣されても、肩や肘を持たせてもらうのではなく、互いに1mほどの棒の両端を持つことで、距離を保って歩くようにしてると聞きましたが、足元の安全が確保されているのか不安です。

買い物については利用者を伴わず、買い物を代行してるところもあるようですが、通院は代行というわけにはいかないので大変です。

家庭内の家事についても視覚障害があるがゆえに困難な部分をサポートしてもらうため、ホームヘルパーの派遣を依頼することがあるのですが、こちらも同様に困難な状況です。

これまでの私自身のコロナ対策を紹介します。
私は4月以降、仕事以外の外出は市役所に2度、郵便局のATMコーナーに1度行きました。
私は独り歩きなので、白杖を持ち、衝突時のためにヘルメットをかぶっています。
コロナ対策ではこれに加え、マスクはもちろん、結膜からの細菌侵入を防ぐため目にアイシェードと言うゴーグルをつけています(写真)。
それから、どうしても手すりやドアノブ、エレベーターの操作ボタンなどに触れるので、手袋も必須です。

アイシェードを付けた私

非常事態宣言が徐々に解除され、ゆっくりとこれまで失われた日常が戻ってくることを願いますが、コロナウイルスは根絶されることはおそらくないでしょう。
コロナに限らずインフルエンザなど、ありとあらゆる感染症に「かからない!」「うつさない!」という緊張感はこの先も持ち続けていかなければなりませんね。
(蒲郡支店 吉見)

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