思い出し日記

日記とペンの写真

55才の時に脳梗塞で倒れてから10年目に入りました。

病気になってからを振り返って日記を書いてみます。

 
○月○日
後悔・・・。家族の言うことを聞いていれば良かった。
忠告されても、ほぼ毎日カップラーメンと甘い物。
自業自得と責められても仕方ない。
これからは人の忠告に耳を傾けたい。

 
○月○日
数年経っても頭がずっとぼんやりしている。
完全にいかれてしまった感じだ。
私と同じで摂生ができず、脳梗塞で倒れて以降
しゃきっとしない父にいつも腹を立てていた自分を反省。
やる気の問題じゃなかったのだ。

 
○月○日
不思議だ。病気になるまでは、
見る夢はほぼ100%、人生で1番楽しかった、
鳥取の児童養護施設で働いていた頃の夢だったのに、
病気になってからは一切見なくなった。
今までの人生と決別してまるで別の人間になってしまったようだ。

 
○月○日
やっぱり本に載ってるとおり、肘や指は勝手に曲がってくるし、
脚は股から棒をぶら下げている感じで歩きにくい。
脳梗塞後遺症のこの特徴は一生続きそうなので、
関節が硬くなって固まってしまわないように
毎日意識して動かすしかなさそうだ。

 
○月○日
ちょっとしゃべりにくくなった気がするので
3回早口言葉でもやってみよう。
大体こなせたけど、「お憐(あわ)れみ」・「東京特許許可局許可局長」・
「骨粗鬆症訴訟勝訴」の3つが私には難しい。
あっ、そうそう、もっと難しいのがあった。
コンビニのレジか銀行の窓口で、「後藤だぜ、金男だぜ!」と、
3回叫ぶやつ。やっぱりこれはちょっと無理や、やめとこう。

 
○月○日
「あんた、そんな穏やかな性格やったか?」家族に言われる。
確かに変わった。それはきっと脳の感情を司る部分がやられたせいだと思う。
別にいい人になったわけではない。
でも反省だけは忘れないようにしたい。(本部 吉永)

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