老後の蓄え(1)

私は現在63歳で、ぼちぼち老後に向けて
どうしようかと考えることが多くなりました。

お金も気になりますが、年齢を重ねると、
筋肉量や骨密度が減少し、代謝量が低下することで、
体がぶよぶよとしてきます。

 

 

そこで今回からシリーズでマッサージ師として、
またちょっとスポーツを楽しんでいる
「なんちゃってアスリート」として、
筋肉や骨密度を増やし、
体脂肪を減らすことについて考えていきます。

 

 

まずは筋肉です。
ご存じのように筋肉(骨格筋)は体を支えたり、
手足を動かしたりしながら、
発熱してエネルギーを消費しています。

また、筋肉は血中の余分な糖分・油分・塩分・水分を
一時的に蓄え、腎臓・膵臓・肝臓の負担を
軽減しています。

筋肉は40歳前半あたりをピークとして、
日常生活を営む程度の運動量で、
1年に1%程度減少していくといわれています。

年齢を重ねて筋肉量がもともとの1/4くらいまで減少し、
臓器がオーバーワークになる状態を(サルコペニア)と言います。

新聞のお悔やみのページで、
85歳から90歳くらいの人の死因が
(多臓器不全)と言われる多くがこのような状態のようです。

ということは、
日常生活動作よりちょっと多めの運動をして、
筋肉の減少を遅くすれば、サルコペニアを先送りさせ、
90歳以上長生きできる可能性が増えるのです。

 

 

じゃあ、筋トレ(貯筋)しよう!
…と言っても、なかなかできませんよね。

日常生活動作より多めでいいのだから、
日常生活をちょっと見直してみましょう。

 

 

例えば買い物など車で行っていた所には自転車で、
自転車で行っていたところは歩いて…。
外を歩くときは少し速足で、
肘を曲げて走るときのように腕を振って、
それに足を合わせて歩けば、速度が1.5倍くらいになり、
けっこう筋トレになります。

手荷物はリュックやウエストポーチに入れて、手ぶらで、
余裕があれば、300mlか500mlのペットボトルに水を入れて
それを持って歩くのもいいと思います。
エレベーターやエスカレーターを使わずに、
階段を1段ずつ歩きましょう。

 

 

 

最近はテレビで筋トレやフィットネスの番組が
増えているように思いますが、
なかなかあのようにはできるものではありません。

腕立ては膝をついて、スクワットは浅めに、
腹筋は上半身を起こすのではなく足を上げて、
ダンベル体操も*kgではなく、
*00g、水を入れたペットボトルで、
それでも辛ければ何も持たずに行っても、
腕はそれなりに重いので十分です。

そして運動量が増えるのに合わせて、
食事のたんぱく質の量も増やしていくと、より効果的です。

 

 

 

ある高齢者施設からの報告で、
90歳以上の男性が平行棒につかまって
膝の曲げ伸ばしを1か月したら、
太ももの筋肉が3割増えたとのことで、
筋トレはいつ始めても遅すぎないようです。
どれか一つを心掛け、継続できれば、
健康で長生きが期待できます。

エクササイズの様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の写真の筋トレのターゲットは腸腰筋です。
背骨の前から骨盤と太ももに繋がった筋肉の総称で、
膝を引き上げるときに作用します。
強化することで歩行時の爪先が上がり、
転倒の予防になる他、
歩行やランニング時の歩幅が広がり、
膝や足首への負荷を股関節に分散できます。

 

 

椅子に浅く座り、膝を曲げたままゆっくり引き上げ、
3秒とどめてからゆっくり下ろします。
足を床につかないうちに引き上げ、
10回ほど繰り返します。
一度挑戦してみてください。
次回は骨密度を増やすことを考えていきましょう。(蒲郡支店 吉見)

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