老後の蓄え(2)

今回は(骨密度)を蓄えて、折れにくい骨を作ろうという話です。

 

骨は体を支えたり、重大な臓器を外部からの衝撃から守ったりするほか、
カルシウムを貯蔵したり、赤血球や白血球を作り出す機能があります。

 

骨のカルシウム量(骨密度)は食生活や運動によって増減しやすく、
また、30歳後半をピークに徐々に減少していきます。

 

もともと女性は男性に比べて骨密度は少なく、
出産や閉経時に大きく減少するといわれています。

 

骨密度が一定以上に減少し、骨折しやすくなったり、
膝や腰の骨が体重を支えられずに変形する状態を(骨粗しょう症)といい、
65歳以上の女性の50%はこの状態と言われています。

女性の平均余命が87歳としたら、20年くらい
骨粗しょう症と付き合っていかなければならないことになります。

男性がこの状態になるのは85歳くらいと言われているので
平均余命が80歳であれば…。

 

 

でも元気で長生きを目指すなら、男性も骨を強くしておきましょう。
(栄養)・(運動)・(日光浴)と三つの条件を
満たすことで骨密度を増やし、骨粗しょう症を回避することができます。

 

(①栄養)
骨といえばカルシウムで、これを含んだ食品を食べることは大切ですが、
酢やレモン汁などのクエン酸と一緒に食べると
吸収率が上がって効率的です。
それからコラーゲンは骨に弾力を与えて骨折しにくくするので、
たんぱく質の食品もしっかり食べましょう。
ビタミンBやDはカルシウムの代謝や骨の成長にとても重要なので、
それらを多く含んだ豚肉・発酵食品・乾物なども積極的に食べましょう。

 

(②運動)
骨は重力の負荷、軽い衝撃を受けると強度が増します。
歩行やランニング、縄跳びなどで骨に負荷や衝撃を加え、骨を鍛えます。

 

(③日光浴)
日光浴で皮膚の下を流れる毛細血管が紫外線を吸収し、
血中のビタミンDが活性化して、骨密度を増加させます。
長袖、長ズボンでも構わないので、
日焼けを恐れず1日30分以上外に出ましょう。

 

骨密度の減少で骨がもろくなって1度転倒すると、
体で最も太い太ももの根っこを骨折してしまい、
場合にもよりますが、ほぼ半年ベッドから
起き上がることを許されません。

 

まったく体を動かせないと、1か月で10%骨密度が減少するといわれていますし、
起き上がることもできないくらい筋力も低下し、寝たきりになります。

 

寝たきりの原因は、脳血管障害より骨折のほうがはるかに多いようです。
まずできることから一つずつ、骨密度を増やして骨粗しょう症を回避し、
元気で長生きできるように頑張りましょう。

 

体操の様子

 

写真はつま先立ちで筋トレと骨トレをします。
壁か机などに片手か両手を添えて体を支えます。
筋トレのターゲットはふくらはぎです。

 

足首をしっかり伸ばしてつま先立ちになりかかとをゆっくり下ろし、
かかとが床に触れないところからまた足首を伸ばし、
これを体力に合わせてゆっくり繰り返します。

骨を鍛えるときは、しっかり足首を伸ばしたところから
脱力してかかとを床に落とすように戻し、これを繰り返します。

つま先立ちの時に膝や股関節から重心が逃げないように注意しましょう。
ここまで、筋肉と骨密度を蓄えることが
元気に長生きするのにとても大切なことをお話ししました。

 

次回は、重く肩にのしかかった借金のような
体脂肪を減らすことについて考えます。
(蒲郡支店 吉見)

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